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2017年4月16日日曜日

【神社ブログ】日本人の感謝する文化が神道を生み神社を創った

日本中どこに行ってもそこにある神社ですが、どうして神社は何処にでもあるのでしょうか。

そもそも神社は、神道という宗教の氏社です。
その土地でお祀りする神様の安置する社です。
では神道とはなんでしょうか。

今では一つの宗教として語られる神道ですが、なんとなく違和感を覚える方は多いと思います。
それはそうです。
神道は日本人にとって、他の宗教とは全く違いますからね。
普通の宗教というのは、教えが有ってそれを受け入れる形で宗教に携わっていきます。
しかし神道は、日本人の文化や考え方をそのまま反映したものだからです。

人々は仲良く暮らしましょう。
そして自然の恵みを神とし、神を大切にする事で神からの恵みがより得られるという考えを日本人は持っています。
子々孫々大切にしてきた土地を受け継ぎ、そこには更にご先祖様に感謝するという考えも生まれてきます。


この写真は稲荷神社の神紋ですが、稲の絵ですね。
ご先祖様から受け継いだ田畑に対して感謝し、その土地を更に大切に育て豊作を願い、また子から孫へと受け継ぐのが日本の文化です。
日本人というのは伝えられた土地を大切にし感謝するのです。

そんな日本人の心や文化を形にしたものが神社と言えるでしょう。
神社を建てお参りをし、お祭りをして感謝の気持ちを盛大に神に伝えるのです。
そしてまた来年も再来年も、千代に八千代に伝えていくという約束をするのです。

神社の数は、日本人がどれだけ国を郷土を大切にしてきたかの証でもあります。

日本には文明が古くからありました。
世界4大文明なんて学校では教えられますが、文明のあった所は別にそこだけではありません。
日本にもしっかりと文明があったのです。
そんな文明のあった場所を現在の地図で確認すると、そのほとんどが砂漠化しています。
理由はなんでしょうか。
人々がその土地を食い荒らしてしまった跡に他なりません。
しかし日本では、土地を愛し大切にする文化があったからこそ、今もほとんどの土地が木々生い茂る山のまま残っているのです。

日本人にとって山や木は神が宿るとして崇められていますね。
そこから多くの恵みを受けてきたからこそ、我々はそれに感謝しているに過ぎないのです。
砂漠化した場所では感謝せず、新たな土地に移り住んだという事でしょう。

神社では大きく分けて3種類の神様が祀られています。
まずは神話に出てくる神々ですね。
恵みある日本をくれてありがとうという気持ちです。
2つ目はご先祖様です。
素晴らしい土地を代々受け継いできてくれた事に感謝です。
そして3つ目は自然そのものです。
その土地を崇め、水を崇め、木を崇め、山を崇め、そして太陽を崇める。
神社とは日本人の感謝の気持ちを表す為の場所なのです。

だから教典のようなものはありません。
そもそも必要無いのです。
日本人の気持ちは、親から子へ、子から孫へ受け継がれているのですから。
そしてこの自然豊かな美しい日本そのものがそれを伝えているのですから。

神道を宗教と考えると本当に違和感を覚えますね。
みんな仲良く自然を大切にして恵みに感謝していきましょうねって、それだけの事ですから。
まあ多少作法とか決まり事もあるにはありますけれど、こんなものは最低限の礼ですし、時代と共に変わっても問題ありません。
神社に参拝に行って、手水舎で手を清めなかったら罰が当たるとかって話もないですからね。
現代人は普段から手を清潔に保つように心がけていますから、あくまで気持ちです。
鳥居前で礼をしなければ殴られるとかって事もあり得ません。
挨拶をするかしないかの問題です。

神道とは、日本人の心や文化をそのまま表したものであり、感謝の気持ちを形に表す為に創られたのが神社です。
良い事が有ったら、是非神社を訪れて誰かに感謝の気持ちを伝えられたらと思います。

そうそう、最近国家とか国の為だなんて言うとおかしな人扱いされますが、それは国というものの意味を理解していないからでしょう。
ご先祖様が育て受け継いできた土地を、まとめてみんなで一緒に守って行こうというのが国です。
郷土に愛着の無い人なら国家を軽視もできますが、ご先祖様に感謝している日本人は国を捨てる事はできません。
ちなみに郷土の事を小さい意味で国と言いますよね。
福島の原発事故の時、住めなければ別の所に住めばいいと思った方もおられると思いますが、日本人だからこそご先祖様から受け継いだ土地をなかなか捨てられないのです。
日本が戦争で攻撃された時、難民となって別の国に逃げた人がどれだけいたでしょうか。
これが日本人であり、神社はそんな日本人の心が生んだものだという事が伝われば幸いです。

最後に簡単に、日本人が神社を創るまでの流れを書いておきます。

例えば良い結婚相手と巡り合えました。
誰かにこの嬉しい気持ちと感謝を伝えたいのですが、誰に言っていいのか分かりません。
そこで出した結論が、この地があったから巡り合えたと思うわけです。
だからその地に感謝の気持ちを伝えたいのですが、どの辺りに気持ちを伝えればいいのか分かりません。
そこでその地の象徴である、木や岩に感謝する事を思いつきます。
それが広まり、みんなが木や岩に感謝を始めます。
するともっとみんなで何かできないかと考え始め、お供え物をしたり、飾ったりするようになります。
盛大に祝い感謝の気持ちを伝える事も始めます。
だんだん木や岩に親近感を持ち始め、神として崇め始めます。
野ざらしにしておくのもおかしいと感じ始め、注連縄をしたり人と同じように建物の中に収める事もします。
小さな祠から始まり、徐々にその規模は大きくなり、後に社殿となって神社ができあがりましたとさ。

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