先ほど、ようやくメインサイトの神社施設名称用語辞典が完成しました。
完成と言ってもこれからも新しいものが見つかればその都度増やしていくわけで、何処かのMIXIのようにずっとβ版と言った感じです。
さて、そんな事をしていたらまた、面白い事に気が付きました。
いやいやあたり前の事なんですが、日本語って面白いなって話ですよ。
日本語もそうですが、漢字という文字の良さをとにかく感じます。
平仮名や片仮名もそうですが、漢字は特に文字一つ一つに意味がありますよね。
斎戒沐浴という言葉を調べていたら、それぞれの文字の意味が合わさってできた四字熟語である事が分かりました。
つまり何が言いたいかというと日本語は適当に言葉を作っても意味が通じるという事です。
そこで今日考えたいのが冠木門です。
冠木門(かぶきもん)とは、写真のような門の事です。{笑}
鳥居のようですが少し違って、二本の柱に貫だけがある形をしていて屋根の無い門ですね。
鳥居は門の一種ですが、いくつかの違いがあります。
見た目で言えば、横木(笠木や島木)の有る無しもあれば、塀に繋がっているかどうかもありますし、或いは門扉があるかどうかもあります。
塀に繋がっていても鳥居は鳥居と言われますけれどね。
概ね門扉の有る無しで門と鳥居は区別できそうです。
では、塀には繋がっておらず、門扉も無い冠木門は、なんといえばいいのでしょうか。
ほとんど鳥居に近いわけですよね。
ちなみに某神社では、塀に繋がっている神明鳥居のようなものを、冠木鳥居形と称しているそうです。
これは元々冠木門の形が今と違っていたからだという話を聞きましたが、今だと意味が通じなくなりますね。
話は戻って冠木門の形をした鳥居はなんといえばいいのでしょうか。
冠木鳥居ですかね?
鳥居は元々注連柱から進化していったものだと言われています。
二本の柱に注連縄ではなく横柱(貫)を付けた、神聖な地を分ける為の門だと考えれば、これも鳥居となるわけです。
注連柱>冠木鳥居?>神明鳥居>明神鳥居という流れですね。
注連柱は門ではなく聖域の入り口を示すものです。
それ以降は聖域の入り口を示す門ですから鳥居です。
門扉が付けば門、無ければ鳥居と考えれば、明らかに柱と貫だけのものでも鳥居なのです。
そしてそれが聖域を分ける為のものであればなおさらです。
門は別に聖域を分ける為のものとは限りませんからね。
冠木鳥居で検索すれば、それなりに目的の写真がヒットします。
そんな言葉は無くても、それで検索できてしまう辺り、日本語って優秀じゃないでしょうか。
英語だとどうなるんでしょうね。
どういう言葉を入れたらこの冠木門の形をした鳥居がヒットするのでしょうか。
『冠木門の形をした鳥居』なんて書き方をすればヒットしますから、まあ検索できないなんて事はなさそうです。
日本語なら尚且つ、適当な名詞を作って検索しても引っかかる優秀さがありますね。
更に色々と調べると、釘貫鳥居でも結構検索にヒットしますね。
昔の釘貫門の形がこの形だからですが、もう色々と名前が作れそうです。
最後に、この冠木門の形をした門扉の無い聖域を分けるものがあったらなんと呼ぶかですが‥‥
間違いではない呼び方としては、そのまま『冠木門』が正しいと思います。
ただし、門扉も無くて聖域も分けちゃうわけですから、冠木鳥居と言えば誰も違和感なく受け入れられるのでしょうね。