あるウェブサイトを見ていて、私は知りたくなりました。
獅子と狛犬の本当の違いをです。
【阿像獅子】
【吽像狛犬】
京都国立博物館の狛犬の所で、最後の所で質問されているのです。
両方が獅子である狛犬の組み合わせがあるのですが、それを見分けられるかというのです。
まず、角の有る無しでは判断できません。
何故なら『角が無い狛犬もいる』からです。
それはリンク先のページでも説明がされています。
逆に角が有れば間違いなく狛犬です。
つまり上の二枚の写真は、上側が獅子で、下側が狛犬という事です。
この二枚の写真で違いを見つければ、それが見分けるポイントとなるでしょう。
しかし全くわかりませんね。
ですからちょっとネットを検索して調べる事にしました。
まずはウィキペディアから見ていきましょう。
獅子は黄色で左に置き、狛犬は白色で右に置くという記述があるそうです。
置かれる位置はおそらく神様側から見てという事で、参拝者側から見れば逆となります。
色は‥‥流石に分からないですね。{笑}
最近は色が塗られているものもありますが、全身塗ってあるのは見た事がありません。
さらに読み進めると鎌倉時代後期から『簡略化されたものが出始め』、今日では角の無いものが作られるようになり、見た目違いが無くなってきているとありました。
それは本来『獅子と呼ぶべきもの』とあり、角以外にも見た目に本来は違いがあった事をうかがわせます。
ポイントは、『簡略化された部分は角以外にどこか?』という所でしょう。
別のサイトで、現在は『獅子と獅子の組み合わせが主流』とありました。
それってつまり左側にいるのが狛犬ではなく、獅子の守護獣を2体合わせて狛犬という感じになっているという事ですよね。
簡略化され狛犬が獅子に戻っているという事でしょうか。
蹲踞しているしていないなど、体勢によって分けている所もあるようですが、上記写真ではそのような区別はできませんのでそれで判断はできません。
毛に霊力があり、巻き毛のカールが強いほど霊力も強いという話がありました。
※考え方は逆で、霊力の強い獅子の毛がカールしている。
狛犬はカールが弱く、波型になっているという話もあります。
※狛犬は角に邪気を祓う力がある。
この辺りが意外と見分ける方法になりそうな気がしますが、完全ではなさそうです。
角のある狛犬でも獅子と同様のカールが有ったりします。
ただ、多少見分ける為のポイントにはなりそうですね。
結局、色々と調べてきましたが、時代の流れと共に適当に作られて変わっている部分も有って、明確な見分け方はなさそうです。
京都国立博物館の答えが知りたい所ですが、これは単純に『角が無いから』なんてオチでしょうね。
現代では獅子と獅子の組み合わせが多いようですから。
此処は単純に、置かれてる狛犬には角がないものがあり、それは獅子であると考えるべきです。
そして神様や天皇をお守りする二体の守護獣を狛犬と呼ぶわけです。
そう考えると、シーサーとの差ももうほとんどないですね。
シーサーは沖縄での獅子の呼び方ですから、獅子と獅子ならシーサーと呼んでもいいわけです。
ただ、狛犬の方の獅子は『狛犬』という呼び方に影響されて、その姿形に影響が出ているようです。
獅子色を薄め犬色が強くなっている傾向にあるわけです。
だからシーサーに犬的要素を加えたものが狛犬と言えるのではないでしょうか。
まあだからと言って犬ではないんですけれどね。
元々は牛に似た空想上の生き物で角があるわけですから、高麗犬が狛犬なんて話も後づけのものです。
全く関係がないとは言えませんが、高麗は関係なく犬の影響を受けた獅子や狛犬なのです。
そんなわけで、結局狛犬か獅子かの見分け方は、『角の有無』という事で終わりたいと思います。
そして両方が獅子であったとしても、両方合わせて狛犬と呼びます。
これからは角が無い吽像は、吽像獅子と呼ばないとですね。