昨日は、門帳や壁代にある布筋の色が気になり調べました。
布筋はほぼ間違いなく『赤と紫』のラインだったわけですが、この色は神社の鈴についた紐、『鈴緒』にも用いられている事が多いです。
主にこの三色が使われているのには当然理由があるはずなのです。
でないと同じには『普通』しませんからね。
そこで今日も更に調べる事にしました。
昨日のおさらいとして、三色の内の紫はそもそも黒であった可能性が高く、他の色である場合もあります。
紫というよりは紺と言った方が正確かもしれませんからそう言う人もいますし、或いは鈴緒の場合
は材質の都合なのか、緑の場合もあります。
これは作って販売しているウェブサイトで、『材質の変化で緑になる』と書いて有ったのでそういった都合なのだと判断します。
概ね、赤と白と黒‥‥黒っぽい色ならいいという事なのでしょう。
ちなみにとあるウェブサイトでの話によると、『色に意味はない』との事でした。{苦笑}
さて、それでも私は意味があると感じますから調べるのです。
まずは鈴緒についてです。
鈴緒は鈴に付けられた紐の事で、参拝者はここを持って鈴を鳴らす事になります。
概ね下側には六角桐枠と呼ばれるものと、その先に房がついています。
これを振って鈴を鳴らし、緒によって神様と繋がろうとするわけです。
鈴緒は、神様と参拝者を繋ぐ為のものなのです。
そこで鈴緒の色ですが、大きく分けて三種類のタイプがあります。
素材の色そのままの場合、関東では紅白、関西では紅白紫の三色が多いようです。
色に意味が無いとするならば、素材の色がそのまま『生成り(きなり)』というのは分かります。
そういう神社は意味を持たせていないのでしょう。
と言いますか、そもそも最初はおそらくこの形だったわけで、それでいいのだと思います。
そこに色を付けて意味を持たせたはずです。
関東に多い紅白も分かりますね。
これは縁起の良い色の組み合わせであり、神様との縁が良いものであるようにとの願いがあるのだと思います。
では三色なのは何故でしょうか。
二色にわざわざ『黒(紫・紺・緑)』を加えたのでしょうか。
五色であればまだ分かります。
五行思想の影響ですね。
その中心の色が黄色で隠れていると考えるのならそれも分かります。
緑と黒は混ぜで深緑、或いは紫や紺になったというのでしょうか。
少し無理がありますね。
昨日私が単純に思ったのは、天照大神、月読命、素戔嗚の三柱の神様という考えです。
これが一番分かりやすいです。
でもこれならハッキリと意味があると言えますから言っているはずですよね。
鈴緒という事で言えば、良い事も悪い事も全て含めて神様と繋がるという意味にも感じます。
関東では縁起の良い紅白で良い所だけ繋がろうとしているのかもしれませんが、関西では全てを受け入れる感じですかね。
神様には良い神様もいれば悪い神様もいるわけですし、良い所も有れば悪い所も有るのが日本の神様です。
それらすべてをしっかりと受け止める為に、あえて黒(紫・紺・緑)を入れたのではないでしょうか。
そこで昨日も言いましたが、紫と一般的に言われているのは、それが神聖な色だからだと思われます。
黒そのままよりも良いと思える要素がありますよね。
緑は、こじつければ心穏やかにする色ですから、鈴との相性は良さそうです。
ただ、材質の都合によって変えられた色ですから、これこそ本当に意味はないのでしょう。
濃い緑が使われていますから、あくまで黒ではない黒の代わりというわけです。
鈴緒に関しては、三本の綱をねじってあるのですから、三色というのは分かります。
だから残り一色は黒っぽい曖昧な色とする事にしたのかもしれません。
結局、同じような色が使われているにも関わらず、それには意味が無いという結論に至ってしまいまいます。
しかし無意識に選んで同じなら、またそこには何か理由があるはずなのです。
神様が選んだ色という事でしょうかね。{笑}
だいたい同じになってしまうのなら、そう考えると良いと思いますよ。
結論、神様が決めた色だから、でいかがでしょうか。
もしも色について聞かれたら、『これは神様が決めたんだよ』と答える事にします。